正社員になれば必ず退職金が受け取れるの?

「正社員になれば退職金を必ず受け取ることができる」と考えている人はとても多いよね。ただし「退職金」や「退職慰労金」という制度は労働基準法で定められているルールではないんだよ。
だから企業によって退職金制度はまったく異なるし、ケースによってはこの制度そのものを福利厚生に含めていないこともあるんだよね。退職金制度を設けている会社であっても、大抵は「欠勤日数の割合」や「勤続勤務年数」などの細かな規定を設けているよ。
多くの企業は「最低10年以上継続的に勤務している事」を給付条件としているね。また「有給休暇を除いて出勤率が9割以上」などのルールを設けていることもあるんだよ。だから入社してすぐに「この会社は自分に合わないから退職します」という人が退職慰労金を給付されることはまずないという点を覚えておくのは大切だよね。
最近では「退職金の前払い」というシステムを採用している会社が多くなっているよ。これは退職時に一定金額をまとめて支払うのではなく、毎月の給与に少しずつ上乗せして支給するという方法だね。
もちろんこれは正社員として就業したらすぐに始まるわけではないよ。むしろ50歳あるいは55歳になった社員に対して定年までの10年ないし5年で少しずつ支払っていくわけだ。この方法は受け取る側の節税にもなるし、会社としても一度にまとまった支出が生じることを避けられるというメリットがあるから、近年多くの企業が採用しているよ。